日本語学校
告示機関の変更届 ― 認定申請と並行するときの順序
今回のポイント
移行期は順序が重要で、設置者変更と定員増は認定申請より先に済ませる必要があります
(認定制度では設置者変更が認められず、認定と同時の定員増もできないため)。
一方の課程のみ認定された場合でも告示別表第一からは抹消されます。
- 対象
- 日本語学校
- 発表日
- 原文に記載なし
- 制度の状態
- 施行済み
- 施行日
- 原文に記載なし
- 対応期限
- 2029-03-31
- 学校の対応
- 対応要
法務省告示機関(告示校)で名称・定員・教員などが変わるときは、入管庁への変更報告が必要です。告示基準第1条第1項第42号に基づくもので、変更内容に応じて提出する資料が決まっています。
さらに、認定日本語教育機関への移行期にある今は、認定申請と変更届の順序という論点が加わります。順序を誤ると、やり直しになる項目があります。
変更報告が必要な8つの区分
変更内容によって提出様式と立証資料が分かれています。
| 変更の区分 | 正本・副本 | |
|---|---|---|
| 1 | 教育課程の変更 | 正本1部、副本3部 |
| 2 | 生徒の定員の変更 | 正本1部、副本1部 |
| 3 | 設置者の変更 | 正本1部、副本は別途 |
| 4 | 校長の変更 | 正本1部、副本2部 |
| 5 | 教員の変更 | 正本1部、副本2部 |
| 6 | 事務局の事務を統括する職員の変更 | 正本1部、副本1部 |
| 7 | 校地・校舎の変更 | 正本1部、副本1部 |
| 8 | 学則の変更(1〜7以外) | 正本1部、副本1部 |
いずれも共通資料として「変更内容、理由及び経緯等を説明した資料(任意様式)」が必要です。
名称または都道府県をまたぐ所在地の変更は、法務省告示の内容そのものを変更することになるため、予定がある段階で早めに連絡するよう求められています。
時間割が繰り返し求められる
提出資料を見ると、立証資料5(時間割)が複数の区分で要求されます。
- 教育課程の変更 … 教員別授業担当科目時間割、教室別授業科目時間割、コース別授業科目時間割
- 生徒の定員の変更 … 同上
- 教員の変更 … 教員別授業担当科目時間割
定員を増やすときも、教員を入れ替えるときも、時間割の提出が要ります。教員別・教室別・コース別という3つの切り口で出せる状態にしておくと、変更のたびに作り直さずに済みます。
教員の変更で気をつけること
教員の変更は提出物が多く、細かい指定があります。
- 提出様式8-2では、新規採用者の教員番号に丸を付す。本務等・非常勤の別等に変更があった場合は変更後の内容を赤字で記載する
- 立証資料11〜14(大学での履修状況、日本語教育能力検定試験合格証、研修受講証明、登録日本語教員登録証)は、新規採用者についてのみ提出する。前回の報告から異動のない者は提出不要
- 退職した者がいる場合は、その氏名及び職名を任意の様式で提出する
退職者の報告は様式が用意されていないため、忘れやすい項目です。
認定申請と並行するときの順序
ここからが移行期特有の論点です。現行の告示機関は令和11年3月31日までに文部科学大臣による認定を受ける必要があります。その過程で、変更届との関係が問題になります。
設置者変更と定員増は「先に」告示機関として済ませる
認定制度には次の制約があります。
- 設置者変更は認められていない。設置者が変わる場合は、新たな設置者が新規に認定を取得する必要がある
- 認定を受けるのと同時に定員を増員することはできない。認定を受けた後、完成年度までの間も原則として定員の変更はできない
このため、設置者または定員の変更が必要な場合は、先に法務省告示機関として変更報告を行い、告示基準に適合していることの確認を受けてから認定申請をするよう示されています。
順序を逆にすると、認定後しばらく定員を動かせなくなります。移行のタイミングで規模を変える予定があるなら、認定申請より前に済ませる必要があります。
教育課程・教員体制は「認定申請の後」に変更届
教育課程や教員の体制については、順序が逆になります。
認定申請に伴って、現在の告示機関としての体制を認定申請の内容と同じものに変更した場合は、文部科学省に正式に認定申請を行った後に、併せて告示機関としての変更届出をするとされています。
一方、認定されるまでの間は現在の告示機関としての教育課程や教員体制を維持して運営を続ける場合、告示機関としての変更届出をする必要はありません。
2つの審査は基準が違う
告示機関としての変更報告の確認と、文部科学省による認定審査は異なる基準で行われます。
告示機関としての報告内容の確認では、認定審査の基準に照らした適切性の確認は行われません。変更報告が通ったことは、認定審査が通ることを意味しません。
認定されたら変更報告の回答は行われない
認定申請の結果が認定となった場合、(抹消同意書の提出に基づき)その機関は法務省告示別表第一から抹消され、告示機関ではなくなります。
このため、告示機関として行った各種変更報告の確認が終了していない場合でも、認定後はその報告に対する回答は行われません。
一方の課程だけ認定されても抹消される
見落とすと影響が大きい点です。
文部科学大臣への認定申請にあたっては、申請した課程のうち一方のみが認定された場合(あるいは一方の課程のみを申請して認定された場合)でも、法務省告示別表第一からは当該機関の名称が抹消されます。
つまり「留学課程と就労課程の両方を申請して、片方だけ認定された」という状態でも、告示機関としての地位は失われます。認定されなかった課程で留学生を受け入れ続けることはできません。
さらに、認定申請時点で全ての課程・コースについて申請したものの、一部の課程・コース等のみに認定の見通しが立った場合(令和10年度の申請を除く)で、引き続き他の課程・コースでも留学生を受け入れたい場合は、認定申請の取下げを行うよう求められています。
学校としての備え
移行期の変更は、順序を決めてから動く必要があります。
- 規模(設置者・定員)を変える予定があるか … あるなら認定申請より先に告示機関として変更報告
- 教育課程・教員体制を認定申請の内容に合わせるか … 合わせるなら認定申請の後に変更届
- 複数の課程を持っているか … 一部だけ認定されると他の課程で留学生を受け入れられなくなる
いずれの場合も、時間割(教員別・教室別・コース別)と教員名簿が最新の状態で出せることが前提になります。変更のたびに作り直している状態だと、申請の準備そのものに時間を取られます。
根拠となる原文
記事に書いた内容は、以下の原文と照合しています。引用は一次資料のままで、表記も変えていません。番号は「出典・一次資料」に対応します。上の「発表日」「施行日」が「原文に記載なし」となっているのは、その日付が一次資料に書かれていないためです。原文にない日付を推測して補うことはしていません(編集方針)。
原文が求めていること告示機関は名称や定員、教員等の変更が生じる場合、告示基準第1条第1項第42号に基づき、速やかに地方出入国在留管理局等へ変更内容に応じた資料を提出する
第1条第1項第42号の規定に基づき、速やかに、最寄りの地方出入国在留管理局又は地方出入国在留管理局支局の在留資格「留学」を担当する部門に、変更内容に応じた資料を御提出ください。出典 [1]
原文が求めていること教育機関の名称又は都道府県を異にする所在地の変更は法務省告示の内容を変更することとなるため、変更予定がある場合は早めに連絡する
※ 教育機関の名称又は都道府県を異にする所在地の変更があった場合には、法務省告示の内容を変更することとなりますので、変更予定がある場合は、最寄りの地方出入国在留管理局又は地方出入国在留管理局支局の在留資格「留学」を担当する部門に、お早めに御連絡ください。出典 [1]
原文に書かれていること教員の変更で立証資料11〜14は新規に採用された者についてのみ提出し、前回の報告から異動のない者については提出不要
※ 立証資料11~14は、新規に採用された者についてのみ御提出ください(前回の報告から異動のない者については提出不要)。出典 [1]
原文が求めていること退職した者がいる場合は、その氏名及び職名を任意の様式で提出する
※ 退職した者がいる場合は、その氏名及び職名を任意の様式で御提出ください。出典 [1]
原文が求めていること現行の法務省告示機関は令和11年3月31日までに文部科学大臣による認定を受ける必要がある
・ 現行の法務省告示をもって定められた日本語教育機関については、令和11年3月31日までに文部科学大臣による認定を受ける必要があります。出典 [1]
原文が求めていること認定制度では設置者変更が認められず、設置者が変わる場合は新たな設置者が新規に認定を取得する必要がある。認定と同時に定員増員はできず、完成年度までの間も原則変更できないため、設置者・定員の変更が必要なら先に告示機関として変更報告を行う
・ 文部科学省の日本語教育機関の認定制度においては、設置者変更は認められておらず、設置者が変わる場合は新たな設置者が新規に認定を取得する必要があります。また、認定を受けるのと同時に定員を増員することはできず、認定を受けた後、完成年度までの間も原則として定員の変更はできません。このため、設置者又は定員の変更の必要がある場合には、先に法務省告示機関として変更報告を行い、告示基準に適合していることの確認を受けてから、認定申請をしてください。出典 [1]
原文が求めていること教育課程や教員の体制を認定申請の内容と同じものに変更した場合は、文部科学省に正式に認定申請を行った後に併せて告示機関としての変更届出をする
・ 教育課程や教員の体制について、文部科学省への認定申請に伴い、現在の法務省告示機関としての体制を認定申請の内容と同じ教育課程や教員の体制に変更した場合は、文部科学省に対し正式に認定申請を行った後に併せて法務省告示機関としての変更届出をしてください。出典 [1]
原文に書かれていること認定されるまでの間、現在の告示機関の教育課程や教員の体制を維持し運営を継続する場合は、告示機関としての変更届出をする必要はない
・ 文部科学省への認定申請をした場合でも、認定日本語教育機関として認定されるまでの間、現在の法務省告示機関の教育課程や教員の体制を維持し運営を継続する場合は、法務省告示機関としての変更届出をする必要はありません。出典 [1]
原文に書かれていること告示機関としての変更手続の確認と文部科学省による認定審査は異なる基準で行われ、告示機関としての確認では認定審査の基準に照らした適切性の確認は行わない
・ 法務省告示機関としての変更手続における報告内容の確認と、文部科学省による認定の審査は、異なる基準により行われるものであり、法務省告示機関としての報告内容の確認においては、認定審査の基準に照らした適切性の確認は行いません。出典 [1]
原文に書かれていること認定された場合は告示別表第一から抹消されるため、告示機関として行った変更報告の確認が終了していなくても、認定後は回答が行われない
・ 文部科学省より認定申請に係る審査結果が認定となった場合には、(抹消同意書の提出に基づき)当該日本語教育機関は法務省告示別表第一から抹消され、法務省告示機関ではなくなるため、法務省告示機関として行った各種変更報告の確認が終了していない場合でも、認定後は同報告に対する回答は行いません。出典 [1]
原文が求めていること申請した課程のうち一方のみが認定された場合でも、法務省告示別表第一からは当該機関の名称が抹消される
文部科学大臣への認定申請に当たっては、申請した課程のうち一方のみが認定されたとしても(あるいは一方の課程のみを申請し、認定されたとしても)、法務省告示別表第一からは当該機関の名称が抹消されることとなりますので、注意してください。出典 [1]
原文が求めていること全課程・コースを申請したが一部のみ認定の見通しとなった場合(令和10年度の申請を除く)で、他の課程等でも留学生を受け入れたい場合は認定申請の取下げを行う
また、文部科学大臣への認定申請時点で全ての課程・コースにつき申請を行ったが、一部課程・コース等のみに認定の見通しが立った場合(令和10年度の申請を除く。)で、引き続き他の課程・コース等でも留学生を受け入れたい場合、認定申請取下げを行うようお願いいたします。出典 [1]
出典・一次資料
制度の対象や経過措置は、以下の原文で確認できます。
OneLMS
必要な記録を、日々の業務で残せるように。
学校の管理業務を見直したい方へ。OneLMSの機能と運用をご紹介します。
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