認定日本語教育機関への移行
― 期限と、準備の進め方
2029年3月31日の経過措置終了に向けて、
いつまでに何を準備すればよいのか。
公表資料をもとに整理しました。
認定するのは文部科学省です。当社が認定の可否を保証することはできません。 制度が求めているのはシステムの導入ではなく、学校の体制です。
01. 制度
留学生を受け入れる仕組みが変わります
告示校として留学生を受け入れる仕組みが、文部科学大臣の認定を受ける仕組みに変わります。基準を満たしていれば載っている形から、申請して審査を通す形へ。
告示校として留学生を受け入れられる
認定日本語教育機関の認定が必要
『この期間を超えて引き続き在留資格「留学」により生徒を受け入れる場合は、令和10年度末までに文部科学大臣の認定を受けて体制を整える必要があります』
— 文部科学省「日本語教育機関認定法 よくある質問集」(令和8年6月18日公開版)Q2-9-2
公表されている認定の実績です
認定を受けた機関がどれくらいあるのか、文部科学省が公表している結果を並べました。
| 認定日 | 申請 | 認定 | 不認定 | 取下げ |
|---|---|---|---|---|
| 令和6年10月30日 | 72 | 22 | 3 | 36 |
| 令和7年3月31日 | 48 | 19 | 0 | 29 |
| 令和7年10月31日 | 74 | 23 | 0 | 51 |
| 3回計 | 194 | 64 | 3 | 116 |
単位は機関。文部科学省「認定日本語教育機関の認定結果」より(過去の回の数字は過去の認定結果概要に掲載)。 直近の令和8年4月30日認定は、認定32機関・不認定2機関です。
第4回は一覧形式で公表されているため、認定・不認定の機関数のみ。申請総数と取下げ数は公表資料に記載がありません。
目立つのは、不認定より「取下げ」です
確認できる3回で、不認定は3機関。
その一方で、認定に至らないまま取り下げられた申請が116件あります。
(確認できる3回の計)
(同3回の計)
(同3回の計)
目標にするのは、2028年秋の認定です
令和11年4月から引き続き留学生を受け入れるなら、
令和10年度1回目(2028年秋)までに認定を受けておく必要があると
文部科学省のFAQに書かれています。
最後の回で認定を受けても、2029年4月からの受入れは難しい
収容定員の経過措置は申請時点の定員が上限になるため、令和10年度2回目での認定では令和11年4月からの受入れが困難だとFAQに書かれています。
一度つまずくと、次に出せるのは1年後
「不可」の判断が出た時点では次の回の申請期限を過ぎているため、直後の回には申請できません。認定は年2回の予定とされています。
いまから2028年2月まで、およそ1年半です。
いまの準備状況を相談する02. 審査
認定基準は5つの区分に分かれています
審査では、運営の体制から教育の中身まで幅広く見られます。このうち日々の実務に効いてくるのが、最後の区分です。
総則
機関としての基本的な要件。
教員及び職員の体制
教員の資格・配置と職員の体制。
施設及び設備
校地・校舎・教室の要件。
日本語教育課程
課程の編成とカリキュラム。
学習上及び生活上の支援体制
出席の管理と、在留の継続に関わる支援。他の区分は体制を整えれば示せますが、ここは積み重ねた記録がないと示せません。
出席管理は「集計」から「指導の記録」へ
求められているのは出席率を出すことではなく、指導したという記録です。
改善のための指導を行い、その状況を記録する
加えて、活動先の機関名称を確認し、記録する
いずれも1か月の出席率で、やむを得ない事由による欠席を除きます。出席管理ガイドライン(令和6年4月12日)より。
機関全体でも見られます
学生ごとの出席率とは別に、機関全体の平均も見られます。
6か月間の平均が7割
全ての生徒の6か月間出席率の平均が、これを下回ること。
入学者の3割以上
一暦年中に入学した者のうち、在留期間の更新・変更を受けずに超過滞在に至った割合。
いずれも「学習活動を適正に行っているとは認められない生徒が相当数存在する場合」に当たるかの判断例として挙げられているものです。下回ったら直ちに措置、という基準ではありません。
認定制度とは別の動き
資格外活動の確認は、3か月に1度
こちらは出入国在留管理庁の運用で、認定を受けているかどうかに関わらず日本語教育機関が対象です。2026年4月から始まっています。
『3か月に1度、留学生の資格外活動に係る、①許可の有無、②活動先、③活動内容、④活動時間を確認すること。』
許可の有無
資格外活動の許可を受けているか。
活動先
活動先の機関の名称。
活動の内容
具体的な業務内容。
活動時間
日ごとの活動時間。
活動時間は「日ごと」に持っておく
週や月の合計を後からまとめて出すのでは足りません。どの曜日から起算しても週28時間以内に収まっているかを確認するよう求められているためです。
出入国在留管理庁「在留資格「留学」に係る適正化について」(令和8年4月10日)より。確認の方法は任意で、生徒の自己申告でも差し支えないとされていますが、求めがあれば説明できる状態にしておくことが前提とされています。
負担が集中するのは、
「集計」ではなく「記録」のほうです。
しかも在籍者全員分を、期限のある業務として回し続けることになります。
新しく何かを始める前に、確かめておくと早いことがあります。
いまの運用のまま、次の質問に答えられるでしょうか。
- 先月、出席率が8割を下回った学生は何人でしたか。その全員について、いつ・どう指導したかの記録は残っていますか。
- 指導した学生のうち、8割に戻った学生と、戻っていない学生は分かりますか。
- 在籍している学生全員の資格外活動について、許可の有無・活動先・活動内容を3か月以内に確認した記録はありますか。
- その活動時間は日ごとに分かりますか。どの曜日から数えても週28時間以内だと言えますか。
すべて答えられるなら、体制はすでにできています。資料の形を整えるだけです。答えに詰まるものがあれば、そこが準備の起点になります。
9問のセルフチェックで確かめる 出席管理と在留継続支援について、いま記録がすぐ出せる状態かを確認します。所要2分・ご連絡先の入力は不要です。いつまでに、何をするのか
ここまでの内容を、時期ごとに整理しました。
-
いま から
記録を残し始める
- 出席率が8割を下回った学生への指導を記録する
- 資格外活動を3か月に1度確認する(許可・活動先・内容・時間)
- 活動時間は日ごとに持っておく
審査で見られるのは積み重ねた記録です。申請の直前に作れるものではありません。
-
2028年 2月下旬ごろ 目安
書類を揃えて事前相談へ
- 事前相談を申し込む
- その14日前までに申請書類を全て揃えて提出する
申請はいきなり出せません。書類は事前相談の時点でほぼ揃っている必要があります。
-
2028年 秋 FAQに明記
令和10年度1回目の認定
- 令和11年4月から引き続き留学生を受け入れる場合、この回までに認定を受けておく
次の回(2029年3月末)は経過措置の終了と同じ時期で、そこで認定に至らないとやり直す回がありません。
令和10年度の日程は未公表です(2026年9月時点)。過去の1回目(令和9年度1回目は2月下旬受付・5月下旬申請)と同じ流れをたどると仮定した目安のため、正確な日程は公表をご確認ください。
03. One LMS
One LMS では、日々の入力がそのまま記録になります
ここまでに挙げた記録を、日々の業務の中で残せる形にしています。
なお、学生本人がスマートフォンから資格外活動を申告する画面は準備中です(現在は職員が入力します)。長期休業中の上限(1日8時間・週40時間)による判定には、まだ対応していません。
指導の記録が、学生ごとに残る
面談・電話・訪問など、いつ何をどう指導したかを学生ごとに時系列で残せます。記録した職員も残り、区分は学校ごとに設定できます。
- 指導日・方法・指導内容・記録者
- 学生ごとに時系列で追える
- 後から書き換えない形にしています
基準を下回ったら、その場で気づける
月末に集計してから動くのではなく、下がった時点で通知します。出席率の低下・在留期限・未納を横断して一箇所に集約し、対応済みかどうかも記録できます。
- 出席率の閾値は学校ごとに設定できる
- 在留期限・未納とあわせて一覧に集約
- 対応状況を記録して、拾い漏れを防ぐ
資格外活動の確認は、様式のまま出せる
許可の有無・活動の内容・活動先の名称と、確認した日・確認した職員を記録できます。活動時間は日ごとに持ち、どの連続7日間で見ても28時間を超えていないかを確かめます。
-
入管の参考様式
「資格外活動の把握・指導状況一覧表」の形で出力 - 活動時間は職員が日ごとに記録。任意の連続7日間で28時間を超えるとアラート
- 未確認の学生は一覧で通知
操作の履歴も、One LMS 側で残ります
審査で問われるのは「やっていること」ではなく「示せること」です。
操作の記録
誰がいつ何を変えたか、変更の履歴が残ります。
権限の設定
職員ごとに見える範囲を設定できます。
データの保管
国内。日次で取得し、暗号化して保管しています。
04. これから
まず、現状を見せてください
制度の話は以上です。最後に、いまの運用を確認するところからお手伝いできることをまとめました。
-
1
いまの運用を伺う 出席・指導記録・資格外活動を、どこにどう残しているか。
-
2
足りていない記録を洗い出す 審査で問われる形になっているかを、一緒に確認します。
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3
埋め方をご提案する 運用で埋めるのか、仕組みで埋めるのか。
システムの導入を前提にしたお話ではありません。 いまの運用のままで足りているなら、それが一番早いご提案になります。
よくあるご質問
このページの内容について、よくいただく質問をまとめました。
Q. 2029年3月末までに認定を受ければよいのではないですか?
Q. 資格外活動の3か月ごとの確認は、認定の要件ですか?
Q. One LMS を導入すれば認定を受けられますか?
Q. 専門学校ですが、この認定は必要ですか?
本ページの出典
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文部科学省「日本語教育機関認定法 よくある質問集」
経過措置の期限・申請の回数・事前相談(令和8年6月18日公開版)
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文部科学省「認定申請等の手続き」
審査スケジュール
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文部科学省「認定日本語教育機関の認定結果」
各回の申請・認定・取下げの件数
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出入国在留管理庁・文部科学省「出席管理及び在留継続支援体制に係る認定日本語教育機関の運営に関するガイドライン」
出席率の基準と在留継続支援(令和6年4月12日)
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出入国在留管理庁「在留資格「留学」に係る適正化について」
資格外活動の3か月ごとの確認(令和8年4月10日)
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出入国在留管理庁「同 Q&A」
週28時間の確認(令和8年5月19日現在)
いずれも公表資料です。制度や日程は変わることがあるため、最新版をご確認ください。 本ページは制度への適合や認定の可否を保証するものではありません。